日本の赤とは

日本の赤色とは何色なのか。
日本の赤のイメージは日の丸と伏見稲荷の鳥居の色である。

国旗及び国歌に関する法律では、
日の丸(日章)の赤は紅色。
マンセル値で3R 4/14

、、ググるとこれが書かれている。大体同じ。


紅色。マンセル値で3R 4/14を、印刷するためになじみのあるCMYKで表す為に
色々調べてみると曖昧である。
例えば

                  • -
  • 参考文献「カラーコーディネーター入門/色彩 改訂版」日本色研事業部

    「色の心理学をかしこく活かす方法/重田紬美子」河出書房新社
和名/紅色
洋名/ローズレッド
JISマンセル値/3R 4/14
RGB値(10進)/202-16-40
RGB値(16進)/#CA1028
CMYK値/20-95-70-0

                  • -
  • 色名&CMYKデータ出典:日本の伝統色(色の小辞典)

(財団法人日本色彩研究所編/福田邦夫著 読売新聞社発行)
紅色べにいろ・くれない
CMYK:6-88-41-14
RGB10:191-57-83
RGB16:BF3953

                    • -

RGBの変換ではもっとバラバラで曖昧だ。


次に伏見稲荷の鳥居の色
これは明確に定義されていないようであるが
所謂、朱色のように思う。
朱色を検索するとCMYKで
0 85 85 0や
10 78 60 0とも
0 75 85 0
というのもありこれも曖昧だ。

とにかく伏見稲荷の鳥居の朱色のCMYKだが。
どれもこれもモニタ上では濃いオレンジ色になる。
ハンコの色に近い。

で、紅色のマンセル値 3R 4/14は
3R、紫から赤に変化してくるとして赤領域を20等分したうちの3番目
オレンジからは20等分したうちの17こ分はなれたところにある色で。
4、は明るさ(白に向かう)を10等分したうちの4番目。0は真っ暗。5が普通。
つまり真ん中よりちょい暗い明るさ。
14、は彩度で、0が真っ黒で20がくっきり。である。
ちなみにマンセル値というのは概念的に作られているらしい。
ということで、ちょっと暗めのマゼンダ。
たぶん生レバーの色に近い。


ということは、日本の赤のイメージは日の丸と伏見稲荷の鳥居の色であるが、この二つは全く違う色だということになってしまう。


しかし、日の丸と伏見稲荷の鳥居の色に何かつながりがあればいいわけだ。
ということで、色々調べた結果
鳥居の色は陰陽五行説による火の色であり
陰陽五行説による土と火は深い関わりがある。
五穀繁盛(稲をもった老女)を祀る伏見稲荷神社では
土と火が大切なのである。また鳥居を門と考え魔除けとしての朱が邪気を追い払うという。


一方、日の丸の紅は起源はわからないが通説としては
古来の日本人が太陽信仰であったからだと言われている。
聖徳太子も隋の皇帝への手紙で、「日が昇るところより。」
というようなことを書いている。(らしい)


陰陽五行説は中国から、稲荷信仰を始めた秦氏も渡来人であることから
伏見稲荷の鳥居の色は中国から。
日の丸の色は古来の日本から。

という結果になり、色以外でも繋がりは無い。


ということで、どちらかを自分の中での日本の赤色としなければいけないことになる。
伏見稲荷の鳥居の色も日の丸の色も京都人としては譲れないのである。


ということで調査は継続することにして、急いでいるので
今回は暫定的にCMYKの数字の中間をとり、主観的要素を盛り込んで「日本の赤」を作りたい。
0 85 85 0
10 78 60 0
0 75 85 0
20 95 70 0
6 88 41 14
の平均値は
7.2 84.2 68.2 2.8となるが
潔く四捨五入すると
7 84 68 3
若者の肝臓みたいな色だ。
個人的にはオレンジっぽい方が好きなので
Yを75ぐらいにしてみる。
7 84 75 3

ということで日本の赤はCMYK:7,84,75,3に決まりました。